子どもの視点

慌しい朝、食パンを頬張りながら見たテレビニュース。
3日間連絡が取れなかった奥さんと、何箇所も訪れた最後の避難所での再会。
人目もはばからずに泣きじゃくる旦那さんを見て、思わずもらい泣きしそうになった私。

さくらも真剣な眼差しで映像を見つめる。
この事態の凄さを理解してるのかと思いきや、実はそうでもない。
「ずっとこのテレビばっかりやなぁ」
状況を丁寧に説明しても、どうもリアリティに欠けるらしい。

会社で知り合いの課長の娘さんは小学5年生。
来年の中学入試に向けて勉強中らしいけど
「この地震は時事問題に出るかな」
と発言したらしい。
大人ならかなり不謹慎。

11歳の子供ですらこの発言。
5歳2ヶ月のダイボンが
「ドラえもんもポケモンもぜんぜんみられへんなぁ・・・」
と嘆くのは仕方なしか。

自分が幼少の頃、日航ジャンボ墜落のニュースをボーっと見ていたことを思い出す。
実体験の少ない子供にとって、余りにも衝撃的な映像はリアリティが無さ過ぎるみたい。
今回の大津波の映像も、余りにも現実離れしていてピンと来ない。
町の中を流れる濁流は子供たちの思考回路上で形にならないようだ。

普通の子供の視点ってそんなもんなのかもしれない。
アフリカで骨と皮だけになっている子供の映像を見ても、ゴミの山で暮らす子供の映像を見ても、ドブ川の側でネズミと一緒に暮らす子供の映像を見ても、完全に他人事。というより現実に起こっているという感覚がないみたいだ。

子供には実体験させるしかないのかなと思う。
何かの番組で芸人が山登りをしている映像を見て
「これはしんどそうやな」
と、サクラが呟いていたのが印象的。 ^-^

でもある意味、無邪気で純粋な視点。
大人の汚い視点とは全然違う。

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『1部上昇率上位に鹿島など建設、セメント株、震災復興需要を見込む』
鹿島など建設株が軒並み上昇し、東証1部の上昇率上位を占めている。東日本震災後の被災地が今後復興に向かった場合の需要拡大を見込む買いが入った。
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鹿島株は前週末比38%高の292円まで上昇、2009年7月以来の高値を付けた。このほか東洋建設が63%高の78円、佐田建設が76%高の67円などとなって値上がり銘柄上位に並び、太平洋セメントが一時35%高の153円、住友大阪セメントが30%高の259円となるなどセメントメーカーも急騰している。
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この未曾有の大惨事をテレビで見ながら、
今後復興で特需になるであろう建設業の株を買った大人がいる。

この惨事をお金に換えようとする大人がいる。
義援金のニセサイトを立ち上げる大人がいる。
根も葉もないチェーンメールを回す大人がいる。

さくちゃん、だいちゃん。
大人は汚いね。
パパは君たちの不謹慎な無邪気さに助けられてます。 ^-^
by ds-kyo-saku-dai | 2011-03-15 01:22 | ◇DSのひとりごと | Comments(0)